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米、「超タカ派」外交安保ラインが浮上

Posted March. 24, 2018 08:11,   

Updated March. 24, 2018 08:11

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トランプ米大統領が22日(現地時間)、大統領補佐官(国家安全保障担当)に北朝鮮に対する先制攻撃を主張してきた「超タカ派」のジョン・ボルトン元国連大使を任命した。トランプ氏が外交安保チームを北朝鮮に対する超強硬派中心で再編したことで、韓米朝平和協定など北朝鮮核問題の一括妥結を推進している文在寅(ムン・ジェイン)政府の構想に赤ランプが灯った。

トランプ氏は同日、自身のツイッターに、「ボルトン氏が4月9日から私の新しい国家安全保障補佐官になることを伝えることになりうれしい」と投稿した。ブッシュ政権で国務次官と国連大使を務めたボルトン氏は、北朝鮮を「悪の枢軸」と規定した「ネオコン(新保守主義者)」の代表的な人物とされる。ボルトン氏は、北朝鮮の核放棄の可能性を否定し、北朝鮮が米本土を攻撃できる核能力を備える前に軍事的行動に出なければならないと主張してきた。

トランプ氏が国務長官を「対話論者」だったティラーソン氏からポンペオ中央情報局(CIA)長官に替えたのに続き、9日後にホワイトハウスの安全保障の指令塔にボルトン氏を起用し、トランプ政権の外交安保チームは事実上、超強硬派一色に陣営が変わった。彼らとともにヘイリー国連大使らも北朝鮮に対する先制攻撃を主張し、北朝鮮への圧力を先導してきた。

トランプ氏が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談を控えて「超タカ派」を起用したのは、米朝首脳会談を前後に北朝鮮の核放棄を引き出すために北朝鮮への圧力をさらに強める考えを示したと見える。ただ、ボルトン氏が北朝鮮の核施設に対する不意の査察などを求めると見られる状況で、米朝首脳会談で非核化合意が失敗に終われば、韓半島武力衝突の危機が迫ると懸念されている。ボルトン氏は21日、自由アジア放送とのインタビューで、「北朝鮮の核計画の廃棄に向けた軍事的行動を良しとするわけではない。しかし、北朝鮮が核兵器を持つようにすることも失敗だ」とし、「時間があまりなく他の道もない。トランプ大統領に別の魅力的な選択はないように見える」と話した。

ボルトン氏の補佐官就任後、来月、鄭義溶(チョン・ウィヨン)大統領府国家安保室長は米国を訪れ、南北および米朝首脳会談の構想を話し合うものと見える。文氏は同日、韓国―ベトナム・ビジネスフォーラムで、「平昌(ピョンチャン)五輪は韓半島平和に向けて重要な契機を作った」とし、「この機会を逃さず、韓半島の非核化と平和の道に進む」と強調した。


ムン・ビョンギ記者 ニューヨーク=パク・ヨン特派員 weappon@donga.com · parky@donga.com