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南北合同入場と合同チーム、韓国内部から説得すべきだ

南北合同入場と合同チーム、韓国内部から説得すべきだ

Posted January. 18, 2018 10:02,   

Updated January. 18, 2018 10:29

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は17日、忠清北道鎮川(チュンチョンプクト・ジンチョン)の選手村を訪れ、平昌(ピョンチャン)冬季五輪の国家代表選手団を激励した。文大統領は、南北の開幕式合同入場と合同チームの構成について、「北朝鮮が単に参加すること以上に南北関係の発展に良い端緒になるだろう」と話した。合同チームの構成が有力なアイスホッケー女子の選手たちには、「韓国のアイスホッケーチームに多くの国民の関心を注ぐようになり、不人気種目の悲しみを拭う良い契機にならないかと考える」と述べた。同じ時間に板門店(パンムンジョム)の「平和の家」で開かれた南北次官級実務会談では、北朝鮮代表団の規模や訪問経路、滞在費の支援など北朝鮮の平昌五輪参加と関連する具体的な懸案が議論された。

南北の合同入場と合同チームの構成は韓国内で敏感な問題だ。特に、政府が合同入場の時に韓半島旗を持つと明らかにしたため、政界での論議が熱い。野党は、開催国なのに太極旗を放棄することだと反発した。半島旗はすでに1991年から各種国際大会で合同入場の時に9度も使われており、選手団の入場の最初に大型の太極旗が入るため、「太極旗放棄」と言うことはできない。しかし、政府の事前説明なく行われる南北会談なので、このような反発が出るのも無理はない。

合同チーム問題も然り。韓国のアイスホッケー女子チームのセラ・マリー監督は、「韓国選手たちに明らかな被害があるだろう」とし、政府から何の説明もなかったと話した。合同チームが開幕のわずか3週間前に構成されることに選手が感じる喪失感は誰が補償するのか。文大統領が17日、アイスホッケー選手たちを昼食のメインテーブルに集めて選手を激励したが、若い選手たちが大統領の言葉で快く納得するかは疑問だ。

むろん、このような論議は韓半島の平和を脅かしてきた北朝鮮の五輪参加を確実にするために避けられないコストかもしれない。少なくとも北朝鮮は平昌五輪期間には挑発せず、この流れが続くなら、米朝直接対話の局面につながるかもしれない。しかし、過度な政治的イベントで、韓国の選手たち、さらにはスポーツ精神が犠牲になっては困る。韓国社会を分断させ、選手たちに喪失感に与えることがないように説得しなければならない。

さらに、北朝鮮代表団の訪問と滞在費支援で、国際的な対北制裁と衝突する可能性がある。16日にバンクーバーで開かれた韓国戦争参戦18ヵ国と韓国・日本の外相会議では、国連の対北制裁決議を越える追加の外交行動を考慮するという声明が採択された。その場でティラーソン米国務長官は、「北朝鮮が交渉を選択しなければ、自ら(軍事的)選択肢の引き金を引くことになるだろう」と警告した。南北関係改善のムードに浮かれて、制裁・圧力の国際協力に亀裂を生むことがないよう特に留意しなければならない。