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北朝鮮が南北会談受け入れ、平和を求めて薄氷の「80日間レース」

北朝鮮が南北会談受け入れ、平和を求めて薄氷の「80日間レース」

Posted January. 06, 2018 09:43,   

Updated January. 06, 2018 09:49

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北朝鮮が5日、韓国が提案した板門店(パンムンジョム)での南北高位級会談を受け入れた。1日の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の「新年の辞」で始まり、南北連絡回線の再開、韓米合同軍事演習の延期など5日間繰り広げられたジェットコースターのようなドラマの末、南北が2015年12月以来2年1ヵ月ぶりに対話のテーブルにつくことになった。

北朝鮮の平昌(ピョンチャン)冬季五輪の参加が実現すれば、韓半島は国連五輪休戦決議案が満了となる3月25日までの80日間、一時的に平和を迎えることになる。果たしてこの期間を踏み台に核問題の絡み合った糸を解く「韓半島の春」が来るのか、緊張が再び高まって米朝衝突が再演されるのかによって、韓半島の運命が重大な岐路に立たされることになる。

北朝鮮は同日午前10時16分、板門店連絡チャンネルで通知文を送り、「9日、板門店での南北高位級会談開催」の提案を受け入れると通知した。北朝鮮は、祖国平和統一委員会の李善権(リ・ソングォン)委員長名義の通知文で、平昌五輪の参加をはじめ南北関係改善の問題を話し合うことを明らかにした。

北朝鮮が、韓国が提案した会談場所と日程を受け入れたことは非常に異例。文在寅(ムン・ジェイン)大統領とトランプ米大統領が前日午後10時に電話会談で韓米合同軍事演習の延期を合意したことを受け、12時間余りで電撃的に肯定的な回答を出したのだ。

五輪を機に米朝を交渉テーブルに引き出したい文氏は、「韓半島問題の運転席」で主導していく構えだ。大統領府関係者は、「北朝鮮の核問題は最終的には米朝が解決しなければならない。3月末までを『熟慮期間』と考え、交渉の契機を見出さなければならない」と述べた。北朝鮮に対する制裁と韓米合同軍事演習の中止を求める北朝鮮と非核化を対話の条件に掲げる米国が、五輪を機に接点を見出すよう模索するということだ。文氏は同日、大韓老人会招請昼食会で、「(北朝鮮に対する)性急な判断や期待は禁物だ。しかし可能なら南北関係の改善と韓半島の平和の転機になるよう最善を尽くす」と述べた。

しかし、昨年一触即発の危機にまで突き進んだ米朝が五輪後に再び緊張局面を選択する可能性も排除できない。韓米が「キー・リゾルブ」(KR)や「フォールイーグル」(FE)の韓米合同軍事演習を延期しただけなので、3月以降に実施すれば、韓半島情勢は再び冷え込む可能性がある。宋永武(ソン・ヨンム)国防部長官とマティス米国防長官は同日夜、電話で会談し、韓米合同軍事演習の延期問題について話し合った。

南北対話の基調をめぐって韓米間の温度差もまだ残っている。米国務省のナウアート報道官は4日(現地時間)、定例会見で、「今回の南北対話は五輪関連の主題に限定していると理解している。北朝鮮が韓半島の非核化をめぐって対話に出るとは見られない」と話した。



ムン・ビョンギ記者 ファン・インチャン記者 weappon@donga.com · hic@donga.com