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「寒波が猛威を振る」12月、地球温暖化の逆説

「寒波が猛威を振る」12月、地球温暖化の逆説

Posted December. 25, 2017 09:43,   

Updated December. 25, 2017 09:51

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「12月が1月よりさらに寒くなるような気がします」

国内気象観測所の中では最前線にある白翎島(ペクリョンド)観測所で11年間勤務しているチョン・テジン所長は、「毎朝『厳しい風』が尋常ではない」と言い、「今年の最後の週にまた寒波が予報されるので、大変緊張している」と語った。

クリスマスの25日は、全国を覆った粒子状物質が北から吹いてきた風の影響で押し出され、「クリーンクリスマス」になるものと見られる。しかし、今週もう一度寒波がやってくる。25日の最低気温は、ソウルが氷点下6度、江原春川(カンウォン・チュンチョン)は氷点下8度を記録するものと予想される。

今年だけ「12月の寒波」が頻繁なわけではない。気象庁が最近まとめた「韓国の初冬寒冷日の長期変化の特性分析」と題した報告書によると、11日、12月の初冬寒冷日数の頻度は、2002年以降増えている。寒冷日数とは1973年の観測以来、最近まで毎年日付別の気温を比較して、最も低い(寒い)10%に属する日がどれだけあるかを計算する指標である。1973年から1985年まで毎年初冬の平均寒冷日数は8.62日だった。続いて1986年から2001年まで毎年初冬の平均寒冷日数は4.25日に減少した。これは、地球温暖化のためとみられる。

しかし、2002年から2014年までの毎年初冬の平均寒冷日数は再び6.25日に増えた。2014年は12月の平均気温が氷点下0.5度で、その翌年の1月の平均気温(0.5度)よりも低かった。12月が1月より寒い「寒波逆転」が起きたのだ。この10年間、12月と1月の気温差は平均2.14度で大差はなかった。興味深いことは、12月の頻繁な寒波も、同様に地球温暖化の影響だという点である。温暖化がますます深刻化したことを受け、2000年代以降、北極のバランスが崩れ始めた。気象庁予報分析チームのイム・ソヨン分析官は、「北極の温度が一定のレベル以上に上昇したことで、北極の寒気を防いでくれた空気の渦が弱まった。このため、極地方の寒気が中緯度にある韓半島まで降りてきて、北極は暑くなったが、中緯度は寒くなる『温暖化の逆襲』が発生した」と話した。今年12月の寒波も北極寒気の影響が大きかった。



李美智 image@donga.com