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THAADでこじれた韓中関係、経済協力から解かなければ

THAADでこじれた韓中関係、経済協力から解かなければ

Posted December. 16, 2017 09:56,   

Updated December. 16, 2017 10:19

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪中で露呈された中国政府の無礼な振る舞いは、中国という国の実体をうかがわせる。国賓訪問の初日から、習近平主席をはじめとする最高指導部が一斉に席を外し、序列2位の李克強首相は15日の昼食の約束を午後遅くに延期した。このような中、中国の警護員が韓国大統領に同行取材していた記者を集団暴行する事件まで起こった。

多くの専門家たちは、中国が経済開放と生活水準の向上によって人権と民主主義、言論の自由など国際社会の普遍的価値を共有することになると期待した。しかし幻想にすぎなかった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、カナダのトルドー首相の訪中を例に挙げた。トルドー氏は、中国指導部に労働者の保護と環境権を強調する進歩的な自由貿易協定を求めたが、中国側の返事は「静かにドアを閉めて出ていけ」だった。米国式市場経済「ワシントンコンセンサス」に対抗して、中国は国家主導の経済発展モデル「北京コンセンサス」を権威主義国家の間に広めている。

対外関係でも、中国は莫大な資金と華僑ネットワークを活用して影響力を強め、世界各国を飼い慣らしている。誘引と買収、強圧を動員するいわゆる「シャープ・パワー(sharp power)」外交だ。軍事力と経済力の「ハードパワー」や文化的魅力や価値観の「ソフトパワー」と違って、秘密工作のような操縦と圧力で影響力を行使する巧妙なやり方だ。最近、オーストラリアで、親中派の上院議員が中国共産党と関係のある実業家との癒着疑惑で辞任した後、外国人や外国企業・団体からの政治献金を禁止する法案が議会に提出されたのも、中国の「影響力」に対応するための悩みをうかがわせる。

特に、毛沢東に肩を並べる権力を固めた習近平体制になって、中国は強大なパワーを振りかざしている。ベトナムなどの周辺国と領土問題を抱える南シナ海に人工島を建設しただけでは足りず、秘密裏に地下トンネルやレーダーシステムなど軍事施設を設置したことが、米国の人工衛星写真を通じて明らかになった。今回の文氏の訪中の時に露呈した中国式「馴らし外交」も力を背景にした「有所作為(できることをする)」外交の一端にすぎない。客に対する無礼までも外交的圧力に利用する中国の本性を私たちはあまりにも知らなすぎた。大国を隣国とすることが韓国の現実だとしても、最低限の国の品格は考えなければならない。

文氏は15日、北京大学での講演で、習氏の「民主法治による『依法治国 以徳治国』に深く共感する」と述べた。本当に言いたいことは、「中国は周辺国と調和する時にその存在が光を放つ」ということかもしれない。しかし、いつまでこのような中国に無駄な期待をかけなければならないのか。文氏の言葉どおり中国は地理的に近く付き合わなければならない「運命的パートナー」ではあるが、韓国と考えと目標が同じ「真のパートナー」になることはできないだろう。