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ジンバブエのムガベ大統領が辞任

Posted November. 23, 2017 07:29,   

Updated November. 23, 2017 08:27

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「これは神がなされることか。ジンバブエ国民にとって今日は新たな日です」

21日、ジンバブエのムガベ大統領(93)の辞任が伝えられると、首都ハラレをはじめジンバブエ全域で国民が街頭に飛び出した。彼らは国旗を振って踊り、「ムガベ時代」の終焉を喜んだ。

ムガベ氏は1980年に初代大統領に就任した後、37年間にわたって権力を独占し、「ただ神だけが私を引き下ろすことができる」と自信満々だった。しかし、夫人のグレース氏(52)を後継者にしようと「夫婦世襲」の欲を出して困難に陥った。有力な後継者だったムナンガグワ前副大統領(75)を6日、突然解任したことで軍部が反発したことで事態が急変したのだ。軍部が自主的に退任を迫る中、政権与党のジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)と野党が21日午後、共に弾劾案を発議し、ムガベ氏を追いつめた。

ウデンダ議会議長は同日午後5時50分頃、現地の国営テレビを通じて、ムガベ氏から辞任届を受けたことを明らかにした。ムガベ氏は辞任届を通じて、「円滑な権力移譲のために、自発的に辞任する」と明らかにした。これにより、同日開始された弾劾手続きも中止になった。

ムガベ氏が退いたことで、南アフリカ共和国に亡命中だったムナンガグワ氏がジンバブエに戻り、権力を継承するものと見える。ZANU-PFの報道担当は、「ムナンガグワ氏が23日、正式に大統領に就任するだろう」と明らかにした。

北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席の頃から友好的関係を維持してきたムガベ氏が退き、北朝鮮はアフリカの強固な友好国を失うことになった。1978年から1994年まで計8回、北朝鮮を訪れたムガベ氏は、北朝鮮の世襲統治を称えたという。1980年、大統領就任直後、平壌(ピョンヤン)で金主席に会ったムガベ氏は、金主席を崇拝する北朝鮮住民の姿に深い感銘を受けた。閣僚に金主席の演説文を読むよう指示し、主体思想の書籍を展示させた。また、自身の誕生日を祝日に指定した。北朝鮮はジンバブエに兵器を支援し、軍事訓練団を派遣するなど、ムガベ氏を積極的に助けた。現地の日刊紙ニュー・ジムバブウは、「ムガベ氏が後継者の選定でも北朝鮮からインスピレーションを見出そうとしたことは明白だ」と伝えた。

ムガベの不名誉退陣は、長期独裁が蔓延したアフリカ国家に警鐘を鳴らすものと見える。アフリカの独裁者たちは、今回のジンバブエ事態を固唾を飲んで見守った。AFP通信によると、アフリカでは現在、指導者8人が20年以上政権の座につき、このうち5人は30年以上権力を握っている。

赤道ギニアのテオドロ・オビアン・ンゲマ・ンバゾゴ大統領(75)は、1979年8月にクーデターで政権に就いて以降、昨年、当選5回に成功した。7年の任期を終えれば40年以上政権の座にいることになる。息子のテオドリン氏への大統領継承作業を進めているという。米紙ニューヨーク・タイムズは、「ジンバブエ事態がアフリカで数十年間権力を握っている指導者に快くない示唆を与えるだろう」と報じた。今後、アフリカの独裁者たちの権力継承をめぐって内部の動揺が起きる可能性が高まったと見られている。



朴民優 minwoo@donga.com