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訪朝した中国特使、核問題解決の最後の機会ということを伝えるべきだ

訪朝した中国特使、核問題解決の最後の機会ということを伝えるべきだ

Posted November. 18, 2017 09:31,   

Updated November. 18, 2017 09:46

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中国共産党の宋濤・対外連絡部長が17日、習近平国家主席の特使として4日間の日程で訪朝した。2015年10月の劉雲山・政治局常務委員以来、約2年ぶりの長官級の訪問だ。中国政府は先月開かれた第19回党大会を説明するための訪朝と言ったが、トランプ米大統領の日中韓3国歴訪と韓米、米中間の会談後なので北朝鮮核問題が核心主題になり、対話が再開させるか判断する重要な転機になると見える。

宋氏は、習氏の親書か口頭メッセージを通じて、「韓半島非核化」を再度強調する一方、政権2期をスタートさせた習氏の中朝関係改善の意向も明らかにするものと予想される。宋氏が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に直接会って、核実験やミサイル実験発射などの挑発を中止し、問題解決に向けた対話に出るよう説得する可能性もある。北朝鮮が前向きな反応を見せるなら、金委員長執権6年の間、開かれなかった中朝首脳会談が実現する可能性も否定できない。

トランプ氏は16日(現地時間)、ツイッターを通じて、宋氏の訪朝を「大きな動き」と期待を示した。マティース米国防長官も同日、「(北朝鮮が)実験と開発を中止して兵器を輸出しなければ、対話の機会があるだろう」と明らかにした。宋氏の訪朝に合わせて米国が対話のハードルを下げたのだ。米国は、自国の抑止力を無視すれば「大変なことになる」ということや対話の前提に核放棄の意思を明らかにすることを北朝鮮に伝えるよう中国に注文したという。

北朝鮮が17日、労働新聞を通じて、「わが共和国の最高の利益と人民の安全に関する問題は絶対に交渉のテーブルにのせることはできない」という考えを明確にしたことから、楽観視できる状況ではない。金委員長が中国の説得を受け入れなければ、習氏は米国と国際社会が要請している石油の禁輸などで北朝鮮に圧力をかける可能性が高い。そうなれば最近起きている対話のムードは再び動力を失い、核問題は悪化の一途をたどることになる可能性が高い。

今のところは中国は北朝鮮の唯一の同盟国だが、いつまでも中国が自国の利益のためにならない北朝鮮を庇護することはできないだろう。今回の訪朝が北朝鮮に核完成の時間だけ与えて終わってはならない。中国は、金委員長に今回が最後の機会という点を周知させなければならない。金委員長も、時間は北朝鮮の味方ではないことを自覚しなければならない。