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獨士派

Posted October. 19, 2017 09:16,   

Updated October. 19, 2017 10:15

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プロイセンの陸軍は、近代陸軍の原型と言われている。ナポレオンのフランス軍が欧州を総なめすると、大きな危機感に陥ったプロイセンは、貴族中心の軍隊に平民が参加する義務兵役制を導入し、兵站中心の参謀本部を設立するなど、近代的軍制改革を成し遂げ、その結果、ドイツ統一の偉業を達成することができた。明治維新後、フランスをベンチマークした日本陸軍も、普仏戦争でプロイセンが大勝するのを目にし、急いでドイツ式に再編した。

◆韓国陸軍士官学校の生徒が初めて派遣された外国士官学校も、ほかならぬドイツ陸軍士官学校だった。ドイツ陸軍士官学校での委託教育は、1964年、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の西ドイツ訪問に対するドイツ側の贈り物だった。西ドイツから軍事援助を受け、その翌年から陸士24期の生徒2人が留学の途に就いた。それから今まで陸士生徒50人あまりが、ドイツの陸士で教育を受け、彼らの中から4つ星の大将を経て、国防部長官が2人(金泰榮、金寬鎭)も出た。彼らは、最高のドイツ軍事哲学と戦略・戦術を韓国軍に伝播する役割も十分果たした。現場の指揮官の自律性を保障する「任務型指揮」と自由・民主主義・法治国家の原則を軍に定着させた「内的指揮」の概念が代表的である。

◆朴槿恵(パク・クンヘ)政府の初期だった2013年8月、国軍機務司令部(機務司)が金寬鎭(キム・クァンジン)長官のドイツ陸軍士官学校出身の後輩たちを巡る人事上の特別恩恵を告発した大統領府の報告文書の内容が公開された。機務司の報告によると、「ドイツ陸軍士官学校の出身は、傷があったり、能力が落ちても進級させて要職に任命」となっており、陸士35~42期のドイツの陸軍士官学校出身の7人のうち、教授・武官を除く5人が、1、2階級ずつ進級したと例示までした。そこには先日、「公館兵へのパワハラ」問題で議論を起こし、収賄容疑で逮捕された朴贊珠(パク・チャンジュ)陸軍大将(陸士37期)も当然含まれているだろう。

◆機務司による大統領府への直接報告の余波は、同年10月の人事で明らかになった。司令官をはじめとする機務司序列の1・2・3位がすべて更迭される「機務司集団虐殺」事態が起きたのだ。その時から始まったドイツ陸軍士官学校出身の優遇論議はいつのまにか「獨士波」と呼ばれる私的組織または派閥のにおいがする名前で、世間の話題に上がるようになった。しかし、獨士波というのは、ごくわずかな留学の機会をつかんだ人材たちへの妬みと策略から出てきた幽霊集団ではないだろうか。

李哲熙(イ・チョルヒ)論説委員 klimt@donga.com