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欧州の30代の旗手たち

Posted October. 17, 2017 09:38,   

Updated October. 17, 2017 09:49

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オーストリアのウィーンにあるカール・マルクス・ホーフは、1930年に建設された大規模な公共賃貸住宅である。世界的に有名なこの団地には、もう一つの歴史が宿っている。まだあちこちに残っている銃弾の跡が証言するのは、ほかならぬ1934年の「オーストリア内戦」だ。とりわけ激しかった左右陣営の激しい対立は、ナチスドイツとの合併につながった。

◆このような学習効果のおかげで、左右翼の政治指導者らは賢明な選択をする。第二次世界大戦後、中道右派・中道左派の大連立政権をなんと41年間も維持した。2013年、安秉永(アンビョンヨン)元教育副首相が出した著書「なぜオーストリアがモデルなのか」の中で韓国社会の代案としてオーストリアを選んだ理由だ。ところが15日、オーストリアの総選挙で31歳の青年・ゼバスティアン・クルツが率いる中道右派の国民党が勝利し、妥協の政治にも亀裂の兆しが生じた。総選挙で2位についた極右性向の自由党と連立する可能性が目前の現実に迫ったのだ。

◆総選挙後、クルツが首相に就任すると、民主選挙で選出された地球村の最年少の政治指導者になる。芸能人級のルックスのクルツを筆頭に、欧州で急浮上した30代のリーダーたちに世界の注目が集まっている。39歳でフランスの最年少大統領に当選したエマニュエル・マクロン、6月にアイルランドの首相に選出された1979年生まれのレオ・ヴァラッカー 、来年のイタリア総選挙で史上初の政権を目指す野党第一党の代表に選ばれた31歳のルイジ・ディマイオなどが代表的だ。昨年、ウクライナ、エストニアも30代の首相を輩出した。有権者らとの直接的なコミュニケーションと親和力は、若いリーダーの共通の強みである。

◆難民事態と景気低迷に悩んでいる欧州では、クルツ、ヴァラッカーなどの中道右派の勢力拡大が目立つ。ドイツ、スペインなどでも左右両党体制に挑戦した30代の新しい風が注目される。既成政治に対する失望感を食い込んで、理念にとらわれず、雇用などの変化を約束して勢力図を揺さぶっている。欧州は政治勢力の世代交代が盛んだが、70年代に「40代の旗手論」が登場した韓国はどうなのか。進歩と保守を問わず、既得権の維持に汲々して、新人に高い障壁を築いてきた古い政治は共犯ではなかったか。

高美錫(コ・ミソク)論説委員