韓国を訪れた米エネルギー市民団体「環境の進歩」のマイケル・シェルレンバーガー代表(写真)は21日、ソウル中区(チュング)にある大韓商工会議所の会議室で記者会見を開き、原発の安全性を何度も強調した。すでに数回韓国に対して原発の必要性を主張してきた彼は、「原発への過度な恐怖のせいで、人たちは事実を冷静に見ていない。科学的事実に基づいた判断が必要だ」と強調した。韓国政府の脱原発政策に反対するシェルレンバーガー代表は、13日から予定されている市民参加団の公論調査を控えて、客観的な判断を訴えるために訪韓したと明らかにした。
シェルレンバーガー代表は、米誌タイムが2008年に「環境の英雄」に選んだ人物。環境運動団体「グリーンピース」の原発反対活動に携わったが、その後、原発のエコ的側面を強調する環境運動に方向を変えた。
彼は、新古里(シンゴリ)原発5、6号機の運命を決定する市民参加団宛てに、ケリー・エマニュエル米国マサチューセッツ工科大学(MIT)気象教授、ジェームズ・ハンセン米コロンビア大気候科学者など21人の学者と一緒に作成した書簡を送った。彼らは、「温室効果ガスの削減のために原発が必要だ。原発を代替するために液化天然ガス(LNG)の発電を増やせば、炭素排出量がさらに増えるだろう」と指摘した。
シェルレンバーガー代表は、再生可能エネルギーが環境を破壊する部分もきちんと見なければならないと声を高めた。氏は、「風力は原子力比35倍、太陽光は17倍も多い土地が必要である。太陽光発電所を建設するためには森と木々を放棄しなければならない」と語った。続いて「韓国の脱原発政策により、ケニアがロシアに原発を発注しようとするなど、韓国原発は市場競争力を失っている」と付け加えた。
李建赫 gun@donga.com