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反核兵器団体がノーベル平和賞、金正恩氏の核いたずらへの警告だ

反核兵器団体がノーベル平和賞、金正恩氏の核いたずらへの警告だ

Posted October. 08, 2017 11:10,   

Updated October. 08, 2017 11:17

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世界の核兵器の廃絶を目指す国際NGOネットワークの「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が、今年のノーベル平和賞の受賞者に選ばれた。世界101ヵ国468のNGOで構成されたICANは、国連総会で先月、核兵器禁止条約が採択されるのに貢献するなど、反核運動を率いてきた。ノーベル委員会は、「核兵器がもたらす人類への壊滅的な結末への注目を高め、条約を通じた核兵器廃絶の実現に画期的な努力をした」と評価した。

北朝鮮の核危機が高まる状況で、ICANのノーベル平和賞受賞は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の核の火遊びに対する厳重な警告メッセージと見ることができる。ノーベル委員会は、ICANの功績を説明し、異例にも北朝鮮の核を事例として指摘した。「北朝鮮のように核兵器獲得を目指す国が増えており、核兵器の脅威はこれまでになく高くなっている」とし、北朝鮮の核に対して国際社会に警鐘を鳴らした。2006年から6回の核実験を断行した北朝鮮は、21世紀に入って唯一核実験をした国であるうえ、最近の相次ぐ弾道ミサイルの発射と威嚇的発言で危機を最高潮に引き上げている。

 

核兵器は1945年に広島と長崎に使われて以来、70年以上一度も使われていない。しかし、国際的公認を受けた「核クラブ」 5ヵ国のほかにインド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮などの国が核兵器を保有しており、「核兵器不使用」という国際的タブーがいつ壊れるか分からない危険な状況になった。特に最近、その危険の限界値に至っている北朝鮮の核事態は、世界的な警報サイレンの対象になっている。ICANのベアトリス・フィン事務局長は、「トランプ大統領が核兵器使用を指示でき、誰も彼を止められないという事実に、多くの人々が不安を感じている」とし、トランプ大統領にも自制を求めた。

むろん、非政府組織の反核平和主義の叫びが、冷厳な国際政治の現実に及ぼす影響は制限的にならざるをえない。ICANの核兵器禁止条約には米国も北朝鮮も応えていない。北朝鮮は10日の労働党創建日を控え、さらなる挑発を企んでいる。トランプ大統領は、「今はたぶん、嵐の前の静けさだ」とし、ある種の軍事行動で対応する構えだ。今後、金委員長は、再び特大型の挑発をして米国の嵐のような報復で破局の運命を迎えるのか、自発的な核放棄で国際社会との共存を選ぶのか、決断しなければならない。