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[オピニオン]グーグルとフェイスブックの紙新聞支援

[オピニオン]グーグルとフェイスブックの紙新聞支援

Posted August. 23, 2017 09:27,   

Updated August. 23, 2017 09:37

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紀元前1世紀、古代ローマ政府は「アクタ・ディウルナ」という掲示板に公職人事、裁判結果などを公表した。これを筆写してローマの主要地域に送ったことを新聞の起源とみなす。近代的紙新聞は1605年、神聖ローマ帝国のストラスブールでジョン・カルロスが帝国各地のニュースを印刷して週刊誌として配布したことから始まった。最初の日刊紙は1660年、ドイツのライプチヒで創刊した「ライプチガー・ツァイトゥング」である。以降、紙新聞は毎日、「その日のニュース」を担当してきた。

◆300年以上も紙新聞が持っていたニュースの配信主導権は、1990年代に入ってオンラインに渡った。インターネットポータルサイトのためだ。新聞社がニュースを生産することに変わりはないが、消費は紙面ではなく、オンラインを通して主になされるようになった。最近はソーシャルネットワークサービス(SNS)までが加わった。米オンライン広告市場の二強は、グーグルとフェイスブックだ。830億ドル(約94兆6000億ウォン)と試算されるこの市場で、両社のシェアは60%にのぼる。

◆韓国では、ネイバーとダウムカカオが、ニュースの街角を掌握して広告収入を集めている。インターネットニュース利用者の55.4%はネイバー、22.4%はダウムでニュースを見る。ニュースサービスとしてネイバーとダウムが得る収入は、年間3500億ウォンと試算される。職人が熱心に良いものを作っても、お金は商人が稼ぐ仕組みとなっている。オンラインに寄生して、偽ニュース、脅迫報道を乱発する含量未達の報道機関もできた。ニュースコンテンツは無料だという誤った認識も定着している。

◆グーグルとフェイスブックが広告市場の萎縮で困難を経験する報道機関を支援するため、幅広い努力をしていると、ブルームバーグ通信が21日付で報じた。最近、米各報道機関が、グーグルとフェイスブックに対して公正な収益配分を要求したのと無縁ではないが、それよりは、事業を巡る根本的悩みの結果とみられる。メディアが厳しい状況に置かれて、供給を受けるコンテンツの質が低下すれば、利用者数の維持が困難になるからだ、というのがブルームバーグの分析だ。検証されていないニュース供給者を無作為に引き込んで、自らの質を下げた韓国ポータル事業者らがじっくり考えなければならない部分だ。



朱性元 swon@donga.com