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駐韓中国大使「THAAD、韓中関係最大の障害物」

駐韓中国大使「THAAD、韓中関係最大の障害物」

Posted August. 22, 2017 09:32,   

Updated August. 22, 2017 09:38

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「歴史的に正しい選択によってなされた両国の国交正常化の成果は、簡単に得られたわけではないため大切にしなければならない」

中国の邱国洪駐韓国大使は21日、成均館(ソンギュングァン)大学600周年記念館で開かれた国際セミナー「韓中関係の昨日と今日、そして明日」で「高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の配備が、両国関係の発展に最も大きな障害であり難しい問題になった」としてこのように述べた。

韓国と中国の国交正常化25周年(24日)を控え、韓国国際交流財団と成均中国研究所が主催したこのセミナーで祝辞を述べた邱大使は、「中韓関係が正常に戻るには、初心、信心、誠心の3つの『心』が必要だ」と強調した。邱大使は、国交正常化当時の両国の核心的利益を尊重する心を失わず、運命共同体という堅固な信頼を持つべきであり、長期的に見て両国関係を導くという心が必要だと説明した。しかし、THAAD葛藤(問題)を解くために両国がいかなる措置を取るべきかについては言及しなかった。

 

発表と討論を行った韓中の専門家たちは、THAAD配備で揺らぐ両国関係の現住所を診断し、解決策を考えた。一部の中国側参加者は、THAAD葛藤の解決に比較的楽観的な見解を示した。

「1992年に中韓両国は、互いに敵対的な関係を克服して国交正常化を成し遂げた。今のTHAAD問題の克服が過去の敵対関係の克服より大きいとは思わない。より大きな観点で困難を解決していかなければならない」(牛林杰・中国山東省・山東大韓国学院院長)

「中韓両国の関係は、政治・経済・通商・安保・文化などの分野で全面的に発展した反面、中朝関係は停滞あるいは後退した。その点で、今中韓が経験している困難はそれほど深刻ではない」(劉徳斌・吉林省、吉林大公共外交学院院長)

しかし、上海同済大国家戦略研究院の門洪華院長は、「21日から韓米が乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン演習をすることも、両国関係に制約的要因になっている」と指摘した。

韓国側参加者は、中国側の大局的な判断を求めた。文興鎬(ムン・フンホ)漢陽(ハンヤン)大教授兼中国問題研究所所長は、「中国がTHAADで韓国を一方的に追い詰めて圧力をかけてはならず、中国が覇権的態度を見せるなら、国際的な地位も傷つくほかない」と強調した。

「THAAD配備一つで米中間の戦略的な均衡が動揺するというが、改革開放後、中国の国防を現代化した鄧小平指導者が聞けば失望するだろう」(文教授)

北朝鮮の核およびTHAAD問題が、むしろ関係変化の転機になり得るという意見もあった。李東律(イ・ドンリュル)同徳(トンドク)女子大教授は、「THAAD葛藤は、2つの外生的変数、すなわち中国の浮上と北朝鮮の核問題のために現れた」とし、「2つの問題はいずれも韓中両国だけでは解決できないことが問題」と指摘した。そして、「北朝鮮の核開発が高度化され、米本土を脅かすようになった状況は、寧ろ韓中間の協力を強化して関係を回復する動力になり得る」と慎重に見通した。

李是衡(イ・シヒョン)韓国国際交流財団理事長は、「友人と人生の伴侶は変えることができるが、隣国は変えることはできない。韓中は運命共同体だ」と強調した。朴炳錫(パク・ビョンソク)議員(韓中議員外交協議会会長)は、「北朝鮮の核開発とTHAAD配備問題で韓中関係にも迂余曲折があるが、韓半島の『戦争不可』、韓半島の『核配備不容認』、韓半島の未来の議論に韓国政府の『排除不可』の原則を守らなければならない」と強調した。



具滋龍 bonhong@donga.com