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広島原爆を運搬した米戦艦、72年ぶりに発見

広島原爆を運搬した米戦艦、72年ぶりに発見

Posted August. 21, 2017 09:33,   

Updated August. 21, 2017 09:40

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第2次世界大戦の終盤、旧日本軍の潜水艦に撃沈された米軍の重巡洋艦インディアナポリスが18日、72年ぶりにフィリピン沖の太平洋の海底約5500メートルで発見された。

インディアナポリスは、広島と長崎に投下された原子爆弾を爆撃機がある西太平洋テニアン島に運搬し、次の作戦地域に移動していた1945年7月30、敵の潜水艦の攻撃を受けた。9800トン級のこの艦艇は、魚雷2発を受け、12分後に沈没した。沈没直後、乗務員1197人のうち約900人が海に逃げたが、最終的に317人しか生存しなかった。米海軍史上、単一の艦艇沈没で最大の人命被害(880人死亡)を招いた最悪の惨事だった。

特にこの事件は、海軍の規律の緩みが招いた人命惨事なので衝撃が大きかった。当時、勝利に酔っていた米海軍指揮部は、潜水艦の攻撃に脆弱な重巡洋艦を護衛もなく単独で航行させた。遭難信号が届いた3ヵ所の基地では、担当者が酒を飲んで寝たり賭けをして信号を逃した。艦艇が入港予定だった軍港では、艦艇が来なくても3日間捜索することもなかった。結局、海に逃げた海兵のうち500人以上が6日間、太平洋を漂流し、ひどい脱水とサメに襲われて次々に死んでいった。この話は、昨年9月、ニコラス・ケイジ主演の「パシフィック・ウォー」という映画で上映された。

インディアナポリスを発見したのは、米マイクロソフトの共同創業者のポール・アレン氏が率いる海底探査チームだ。資産200億ドル以上を持つアレン氏は民間宇宙船事業で有名だが、海底探査にも巨額を投資した。アレン氏が所有する潜水艇は海底6000メートルまで潜水が可能で、第2次大戦史に記録されている伝説の沈没艦艇をさがしている。今年3月、マルタ海域3700メートルの海底で第2次大戦中に沈没したイタリア駆逐艦を発見し、2015年3月には、日本最大の戦艦だった「武蔵」も発見した。



周成河 zsh75@donga.com